SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.4, No.6, Dec. 1995, Article 6

移動電話基地局高感度アンプ試験に成功 〜 コンダクタス社など

米国のベンチャー企業コンダクタス社(本社Sunnyvale, CA)社長のCharles Shalvoy 氏は11月7日、同社がサンフランシスコビジネスワイヤ社およびCTI クライオジェニックス社(冷凍機メーカー)との共同で開発したPCS用移動電話用基地局に向けた高感度、低ノイズ、広帯域型アンプのデモンストレーションに成功したことをプレスレリースとして発表した。これは高温超伝導フィルターと冷凍機で冷却した半導体アンプとよりなるサブシステムで、試験を行なった Penninsula Wireless 社(基地局製作)は「このサブシステムを組み込むことで、バンドパスフィルターの挿入ロスは0.5 dB, 低温アンプでのノイズフィギュアは0.2 dB 以下であり、全体としての受信ノイズが 4 dB より 0.4 dB に改善された」と発表し、これにより非市街地での基地局の設置間隔を1.7 倍に広げること、あるいは、移動電話の出力を下げて電池を長持ちさせることができるとしている。同社らは今後数箇月の間に850MHz 帯の実基地局への本装置取付け試験に入り、1年以内に実際の運転を開始する予定である。

(JJY)


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