SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.4, No.5, Oct. 1995, Article 13
Bi2223/Ag-(Ti,Hf,Zr)シーステープの特性について(訂正)
本誌前々号Vol.4 No.3
で報じた
金材研田中吉秋氏らのBi2223/Ag-(Ti,Hf,Zr)シーステープの特性について、
このほど、同氏より訂正の報告があった。このため、初めにPhysica C誌に投稿された論文は取り下げられ、一部修正の後、同誌に再投稿された。前々号の内容については、Bi系としては非常に不可逆磁界が高く、大いに注目されたと同時に、信じ難いというコメントも寄せられていたが
(Vol. 4 No. 3)
、訂正はまさにこの点で、VSMを用いた磁化測定における温度に問題があったことが明かにされた。
測温部と試料位置の温度に大きな差があり、実際の試料温度が測温部よりもかなり低く、後の試料近傍に温度計を設置した測定により、不可逆磁界はかなり、低く修正された。
図は修正されたHf 添加線材の不可逆曲線を示したものであるが、依然として添加の効果は明らかであり、今後の線材組織の最適化による特性の向上が期待できる。なお、これまで同VSM装置を用いた磁化測定の結果は数多く報告されているが、それらについては温度の評価が適切にされており、データの信頼性には問題がないことを付記するとともに、筆者はそれを保証する。
(JRA)
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