SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.4, No.5, Oct. 1995, Article 4

ASC 社高温超電導パワーリード規格品市販開始

 高温超電導パワーリードはすでに実用化の始まった第1号と見られていたが、アメリカンスーパーコンダクター社は6月より市販を開始し、このほど PHYSICS TODAY 誌などを始め、規格品の宣伝を開始した。商品名は "CryoSaver" で 50 〜 2,000 アンペアの標準規格品があり、それ以上は顧客ニーズに応じたカスタマー商品として対応していく構えだ。チューブ状ケース内にビスマス系多芯線が収められた構造となっており、両端には接続用電極が取付けられている。この構造のために同社では、熱的、機械的、電気的衝撃に強く、信頼性は十分としている。また、振動に対しても強いと主張している。すでに、大型の 16,000 A 型は Babcock & Wilcox 社に納入され、アルゴンヌ国立研究所でのテストを受けたが、担当研究者による評判は上々のようだ。このパワーリードの特徴は通電部に多芯線を用いることで、これにより量産性や多規格対応が容易になるだけでなく、機械的な強度にも優れたものとなっているものと推定される。
 我が国ではすでにパワーリードは各社で製造されているがいずれも内製で、外販しているメーカーは今のところ存在しない。これは我が国に超伝導関連のベンチャーが存在しないために、大企業では市販が難しいためとされている。
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(PJJ )


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