SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.4, No.4, Aug. 1995, Article 9

高温超電導ケーブル接続部試験に成功〜中部電力・住友電工

 電力用ケーブルの末端接続部では、高電圧絶縁と低温維持との兼合から多くの技術的課題があるとされていたが、中部電力と住友電工は高温超電導ケーブル用の終端接続部を開発、その試験に好結果を得た。77kV級接続部は写真に示したもので、課通電試験は45kV、200Aで行われた。室温側の変圧器などに接続される碍管内には SF6 絶縁ガスが用いられ、超電導と接続される低温側の絶縁は液体窒素が用いられている。これは液体窒素が電気絶縁性にも優れていることが有利に働いている。一方、室温と低温との区間は窒素ガスの層を設けて熱遮断を行っている。
 この成功により、高温超電導ケーブルはプロトタイプとしての試験をパスし、今後、数十m級の模擬実地試験に向けての開発に弾みがついてきたと考えられる。

(SSC)


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