SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, No.4, Vol.3, June 1995, Article 7

ASC 社高温超電導パワーコンバーター開発を予定

 米国マサチューセッツ州 Westborough のアメリカンスーパーコンダクター社(社長 G. Yurek 氏)は4月5日付けプレスリリースで高温超電導体と半導体を組み合わせた電力制御器の開発予定を公表した。
同発表によれば、この制御器は高温超電導線材を用いた誘導コイルと冷却した半導体デバイスを用いるもので、従来の半導体制御器に比べてはるかに小型化、高効率化が図れるとしている。この制御器は DC/AC および AC/DC 変換を行ない、電力制御を行なうもの。同社はすでに特許を取得し、1994 年中には 10 kW 試作器の製造を行なっており、現在は 75 kW クラスのものの試作を開始している。1997 年に市販時には 100 kW クラス以上のものとする考え。
 社長の Yurek 氏は「このようなコンバーターは年間 200 億円以上の市場があり、年々増大の傾向にある」としており、多くのモーター類、化学、金属プラント、運輸、軍事関連に応用が見込まれている。同装置の最大のメリットは小型化(従来の1/2から1/4)にあるとされ、また、エネルギー効率も上昇が見込まれている。

(SSC)


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