SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, No.4, Vol.1, Feb.1995, Article 29
◇アンケート結果報告
本誌Vol.3 No.4(1994年9月)に同封してお願いしました表記法について
現在混乱の生じている超(電・伝)導の用語についてのアンケートの結果をお知らせします。 1994年11月30日現在
回答: 579 通 (発送 1100)
回答者の所属内訳:
| 民間企業 | 国公設研 | 大学 | 報道・サービス・官庁 | SRLなど |
| 224 | 63 | 231 | 37 | 15 |
* 所属の記入なしのもの 9
以下、複数回答を認めていますので百分比の合計は100をこえるものがあります
Q1. 用語統一について
| 全体 | 民間 | 国研 | 大学 | 報・サ・官 | SRLなど |
希望する | 394 | 150 | 50 | 155 | 28 | 11 | 約68% |
どちらでも | 116 | 49 | 14 | 45 | 5 | 3 | 約20% |
なりゆきで | 79 | 26 | 10 | 39 | 4 | 0 | 約13%
|
Q2. 統一が提案された場合
| 全体 | 民間 | 国研 | 大学 | 報・サ・官 | SRLなど |
どちらでも…従う | 333 | 134 | 32 | 136 | 24 | 7 | (57.5%) |
すぐには無理…尊重 | 167 | 70 | 21 | 62 | 8 | 6 | (28%) |
当面現状維持 | 55 | 17 | 11 | 24 | 2 | 1 | (9%)
|
Q3. 検討の方法は
| 全体 | 民間 | 国研 | 大学 | 報・サ・官 | SRLなど |
発起人会〜検討委員会から提案 | 363 | 140 | 40 | 149 | 22 | 12 | (62.6%) |
各界の自主的話し合い | 123 | 56 | 12 | 46 | 7 | 2 | (21%) |
多くの人による投票 | 67 | 24 | 9 | 28 | 5 | 1 | (11%) |
Q4. 統一の時期については
| 全体 | 民間 | 国研 | 大学 | 報・サ・官 | SRLなど |
なるべく早く | 307 | 115 | 32 | 129 | 19 | 12 | (53%) |
慎重に時間をかけて | 200 | 87 | 23 | 77 | 10 | 3 | (34%)
|
なお、コメントとしては「どちらかの用語が推奨されても、JIS規格などで指定されているので企業人としてはすぐにそれに従うことはできない」、「用語については長い期間を経て決まっていくもので、一部の圧力で決定すべきものではない」「用語の乱れは日本らしくてほほえましい」「いつも困っているので是非早期にどちらかを推奨してほしい」といった意見がありました。また、考証学的なコメントもあり、「超電導」の表記は必ずしも新しいものではなく、長岡半太郎博士が1920年代に書かれた西洋事情の紹介記事のなかに見られるという指摘もありました。スーパーコムは大学が事務局を引き受けている関係から、「超電導コミュニケーションズ」という表記をそのまま続ける予定です。
今後発起人会でこのアンケート結果を踏まえ、検討がなされることなっています。なお、この間科学技術庁は超電導マルチコアプロジェクトの第I期の評価を終えて、第II期5ヶ年計画を発表しましたが、表記を「超伝導」に統一しました。このことは本アンケートとはまったく関係なく、関係者の間で決定されたものと思われます。
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