SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, No.4, Vol.1, Feb.1995, Article 15
QD社SQUID磁化率計代理店代わる 〜 仁木工芸よりインデコへ
高温超電導ブームの間にQuantum Design社のSQUID磁化率計が我が国に約120台輸入された。一台が1500万〜2000万円程度の製品であるから、これだけで約20億円も売れたことになる。これは同社製品売上の約40%に相当し、米国内での売上げとほぼ同程度であったといわれる。同社はさらに、種々の極低温磁場下測定にこれを拡張したPPMS(Physical Property Measurement System)シリーズの販売を始めており、我が国にも最近ユーザーができ始めている。
昨年、Quantum Design 社の同装置の日本代理店は、
仁木工芸株式会社(Tel;03-3456-4700)から(株)インデコ(Tel:03-3818-4011)に代わったが、
これには高温超電導エレクトロニクスのベンチャー企業である
Conductus 社の戦略という内部事情があったようだ。
Conductus 社は高温超電導エレクトロニクス開発で積極的に世界をリードしている会社であるが、
大株主であるヒューレットパッカード、ジーメンス社などと並んで仁木工芸も株主となっている。
Conductus 社はSQUID製品の展開に力を入れており、
SQUIDを用いた非破壊試験装置や生体磁気研究機器に経験をもつTristan 社を吸収合併し、
SQUID磁化率計などの分野にも乗り出したために、仁木工芸との関係がややこしくなってしまった。
このことが今回の代理店変更につながったとおおかたの関係者は見ている。
このため、これまでのQuantum Design社の磁化率計の販売と、
同装置のユーザーのメンテナンスは今後一切(株)インデコが坦当するという。
一方、仁木工芸(株)はConductus社の新製品である磁化率計の販売を開始した。
ユーザーにとっては良い競争が展開されて欲しいところ。
(Shot noise)
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