SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.11, No.3, June 2002

9.ベル研のFET関連論文にクレーム、調査団結成される


 多くの研究者から驚きと注目を集めている、ベル研究所のSchonらによるFETを利用した研究成果について、本誌でも超伝導に関するものはその都度取り上げてきたが(48, 53, 54号+号外)、最近、異なる内容の5~6報の論文で実験データの酷似性が指摘され、その調査がスタンフォード大学のBeasley教授を中心に行われることとなった。なお、対象となっている論文は超伝導に直接関係するものではない。詳細はNature Vol.417 (2002) 367およびScience Vol. 296 (2002) 1376を参照されたい。調査結果を夏の終わり頃までにまとめたいとのことであるが、多数の挑戦にもかかわらず誰も追試に成功していない研究だけに、この調査を通じての一連の成果の信頼性の確認とともに特殊な技術、ノウハウが見えてくることにも期待したい。

(JAP)