SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol. 8, No. 6, Dec. 1999.

19. 前号記事訂正


 本誌Vol.8,No.5 通巻41号17ページに掲載されました、超伝導メカニズムに関する座談会記事の中に重大な誤りがありましたので、下記に訂正し、間違いによって生じたと思われる読者の混乱と誤解に対して、深くお詫びいたします。なお、間違いに気付かれ指摘して頂いたU氏(あるいは読者)に感謝いたします。

 なお、この座談会はテープ録音から原稿起こしをしたものでありますが、発言の中には具体的な人名が出てきます。匿名を保つため、人名を含んだ「**さんたち」というグループ名を強相関派、フェルミ液体派などと記録原稿にする際に変換しました。この段階でグループ名の取り違えが起こりました。次いで記事原稿にする段階で座談会出席者の一人がチェックを入れましたが、取り違えを正しいとして、文面上で通じるように修正してしまったため、発言内容がさらに捻じ曲げられてしまっています。以下に、上記の間違いを生じた文章前後を採録し、発言を再現するよう訂正させていただきます。

 なお、事実関係としては以上のとおりですが、I氏から以下のようなコメントが寄せられたことをお伝えいたします。

「会を盛り上げようとの意図でなされたK氏の質問は、U氏の発言の直後だったために、誰に向けられたものか紛らわしく、自分としては答えるべきかどうか躊躇した。私自身は、私に向けられた質問というより、もう少し一般的な質問として答えたつもりなので、この部分は議論がまったくかみ合っていない。したがって、読者の方にはこの部分はそのことを考慮の上、お読みいただくか、無視していただきたい」。

訂正前(間違いを含む部分のみ)

K: ただ、フェルミ液体派は、評論はする、だけれども、人から叩かれるモデルは出さない、ということにはなっていませんか?

I: 私がフェルミ液体派かどうか別にして、そういうことではないと思います。モット転移の性格を理解することが重要だと見ていますし、それがどういう性格かという具体的な主張もしています。

K: おっしゃることはよくわかるのですが私にとって、フェルミ液体派はまじめな議論をしているようには聞こえるのだけれども、その人を叩く材料ができるかというと、それが出てこない。

訂正後

K: ただ、今のお話を伺っているとIさんたちの立場は、評論はする、だけれども、人から叩かれるモデルは出さない、ということにはなっていませんか?

I:そういうことではないと思います。モット転移の性格を理解することが重要だと見ていますし、それがどういう性格かという具体的な主張もしています。

K:確かにまじめな議論をしているようには聞こえるのだけれども、その人を叩く材料ができるかというと、それが出てこない。

以上です。関係者の皆様にお詫びし、訂正させていただきます。

(事務局)