SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.4, No.6, Dec. 1995, Article 13
昭和電線電纜が高温超電導パワーリード市販開始
高温超電導体パワーリードは性能的には実用レベルに達していたが、規格品をラインアップして市販するところがなかった。すでに独ヘキスト社とアメリカンスーパーコンダクター(ASC)社が市販を発表しており、特に ASC 社は日本総販売代理店を鈴木商館に定めて、日本への販売体制を固めている。10月26日昭和電線電纜は同社が3つの規格について市販を開始することをプレスレリースで発表した。
これによると直径19mm(中空円筒・1500A用)、直径11mm(中空円筒・1000A)、直径10mm(円柱・500A)の3種類で、長さはいずれも160mm、銀粒子5重量%を含む Bi2223 系で冷間静水圧プレス加工による燒結により製造されたもので、電極が付けられている。ケースは使用状況に応じてFRPあるいはステンレスなどを選ぶことができる。臨界電流密度は円筒形状では2500A/cm2に達しているという。臨界温度は 108K。
表は発表されたリードで外側に保護ケースがとりつけられる。納期は約 2 か月で、価格は標準品(ケース付き) 1000A クラスのもので 30 万円程度。
下記写真はリード内の燒結体で、それぞれ、1500、1000、500A タイプ。1000Aクラスの熱的特性は、全長160mm、直径18mm、肉厚1.5mmで電極端子は銅、熱伝導積分値(高温側77K、低温側4.2K)で1W/cm、熱侵入量(高温側77K、低温側4.2K)は0.1Wである。各種仕様など技術的なことは下記で問い合わせに応じる。
昭和電線電纜株式会社基盤技術研究部高温超電導研究室 担当:長谷川、本庄氏
TEL: (044) 344-1116 FAX: (044) 366-330310
(PKK)
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