超伝導用語事典



有機超伝導材料
organic superconductor

超伝導を示す有機系材料。TMTSF(tetrameth-yltertraselenafulvalence)系、BEDT-TTF(bis(ethylenedithio)tetrathiafulvalence)系、および、(TTF)〔Ni(dmit)22系(dmit=dimercaptoisotrithione)がよく知られている。共通の特徴としては、低次元伝導物質であり、異方性が大きいこと、圧力効果が大きいこと、不純物効果が大きいことがあげられる。電子分極に基づく高い超伝導臨界温度Tcが期待されているが、現在のところ、常圧化における最高のTcはκ-(BEDT-TTF)2Cu〔N(CN)2〕Brの11.8Kである。