超伝導用語事典



最大ジョセフソン電流
maximum Josephson current

参:直流ジョセフソン効果


酸化物系超伝導体
oxide superconductor

化合物超伝導体の中で、特に酸素を主要構成元素とする超伝導体。代表的なものとして、ぺロブスカイト型構造のSrTiO3-δ(超伝導臨界温度Tc=0.5K),BaPb1-xBixO3(Tc=13K),Ba1-xKxBiO3(Tc=30K),スピネル型構造のLi1+xTi2-xO4(Tc=13.7K),タングステンブロンズのRbxWO3(Tc=7.2K),ぺロブスカイト型構造を基本とする層状複合構造の銅酸化物La2-xSrxCuO4(Tc〜40K),YBa2Cu3O7-δ(Tc〜90K),HgBa2Ca2Cu3O8+δ(Tc=135K)などが良く知られている。


酸化物高温超伝導体
high temperature oxide superconductor

酸素を構成元素とし、臨界温度Tcの高い化合物超伝導体。現在知られているものは、いずれもCuO2面を含む層状ぺロブスカイト型構造のものである。最高のTcはHgBa2Ca2Cu3O8+δの135Kである。


酸素八面体
oxygen octahedron

化学式ABO3で表されるぺロブスカイト型構造の酸化物において、B原子の周りに配位する6個の酸素原子が作る八面体。酸化物高温超伝導体においては、ぺロブスカイト型構造を基本とする層状の複合化合物をとるが、B原子はCuであり、その周りに配位する酸素原子の個数が6個の場合(八面体になる)と5個の場合(ピラミッド型になる)と4個の場合(平面4配位型になる)がある。


残留磁束
remanent flux

超伝導体に磁場を印加した後、磁場を取り除いた時、磁束のピン止め効果のため、超伝導体中に残された磁束のこと。通常の超伝導磁石などへの応用では、残留磁束が少ないことが望ましい。一方、残留磁束を利用して、超伝導体を永久磁石にすることもできる。