二流体モデル
two-fluid model
超流動体がその転移温度以下において超流動成分と常流動成分の2成分からなるというモデルで、種々の実験を矛盾なく説明する。例えば、超流動体中のねじれ振動子の減衰から測定した粘性率は有限であるが、毛細管でつないだ二つの粒子浴間の流れから測定した粘性率が0となる事実は、前者においては常流動成分が減衰を引き起こすのに対して後者では超流動成分が流れていると考えれば説明できる。2流体モデルは、ボゴリウボフ理論などの微視的理論により基礎づけすることができ、超流動成分は凝縮体に、常流動成分は準粒子励起にそれぞれ対応する。