今回の技術開発では、中部電力が製造した200 m長の10 mm幅のMOCVD-YBCO線材を、レーザを用いて2 mm幅に細線化して、その後切り分けてフォーマに巻きつけたもので、八木研究員によると、細い線を用いたことで線材配置を円筒形状に近づけることができ、また線材間のギャップを狭くすることができて、通電により発生する磁界のうち導体の半径方向に向く縦磁界を軽減することができ、交流搊失が低減できたと説明された。共同研究者の古河電工の向山晋一マネージャは「超電導ケーブルは、現用ケーブルに比べて交流搊失を1/3以下にすることが可能でCO2削減効果が期待されているが、それを実現するためにも交流搊失低減は重要技術である。《と話していた。さらに、「応用基盤プロジェクトにおいて、数百mのYBCO線材が開発されてきており、イットリウム系超電導ケーブルについても実用化が見通せる時期に来ていると感じている。《とコメントしていた。
(ネアンデルタール人)