SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.16, No.3, June. 2007

6.KERIと斗山重工がHTSモータープログラムを舶用に拡張!


  斗山重工業(株)と韓国電気技術研究所(KERI)は、最近ビスマス系(1G)線材を用いて1 MW、1300馬力、3相の同期モーターをテスト中である。彼等はまた当モーターの舶用のための5 MW機の開発を開始した。(SuperconductorWeek誌2007年5月21日号Vol. 21, No. 9 )

 2004年に始まった斗山重工(株)/KERI HTSモータープログラムは、韓国科学技術省から資金援助を受けている。1 MWモータープログラムは、約7 Mドルの予算を有し、5 MWモーターは10 Mドルの予算を有している。電力プラントシステムと淡水化プラントシステムの供給者である斗山重工は、設計エンジニアリングとモーターの製作に責任を持つ一方KERIは設計解析と電磁気解析を担当している。

 当1 MWモーターは、従来の同期モーターに比べて格段に高効率、小型(約半分の大きさ)、軽量(2,500 kg)と報道されている。このモーターは、3相 3.3 kVの電機子を持つ150 A−DCステーターを備えている。近年、斗山重工はビスマス系高温超伝導(HTS)コイルを励磁する為直ぐ手に入る商用電源を利用しているが、同社はまたHTSコイル中の事故電流発生を防ぐ為他の電源を考慮中である。当モーターはCryoMECH社から供給された極低温冷凍機で冷却されており、ビスマス系HTS線はAmerican Superconductor社から供給されている。

 当1 MWモーターは、2008年まで長期安定性試験を続けるであろう。斗山重工は、2007年に5 MWモーターの為試験施設を建設する計画であり、2010年か2011年に軍用並びに商業市場向けにモーターの製造を開始したいと希望している。1 MWモーターは工業的応用を目標にしており、5 MWモーターは海軍の船舶用を目指している。                                       

                               

   (高麗山)