当限流器は、以前超伝導パワーシステム社が製作した単相のプロトタイプをスケールアップしたものであり、米国のDelta Star社がTrithor社(Zenergyのドイツに在る子会社)から供給された1Gビスマス系線材を用いて製作することになっている。当限流器の試験は、カリフォルニア最大の電力会社であるサウザン・カリフォルニア・エジソン[SCE]の系統中で実施されるだろう。CECとSCEは、試験のプロセスを監督し、米国における将来の限流器性能の指標として用いるため、試験結果に基づいて標準性能ガイドラインの作成を期待されている。
超伝導パワーシステム社は、さらに2つの15 kV定格の限流器をこの5月に活線状態の送電系統に設置する予定である。1つはカリフォルニア州の太平洋ガス電力会社で、もう1つはカナダ国、ブリティッシュコロンビア市のパワーテック社である。超伝導パワーシステム社は、当初から2台の限流器を2006年度に設置する計画であった。 超伝導パワーシステム社専務のW.Gibson氏によれば、設置の遅延は非超伝導部品をIEEE標準規格に合格させ、公共企業体の特別なサイズと電流制限の要求に応じるよう設計を変更するためである。当限流器は、最近ジョージア工科大学の国立電気エネルギー試験研究応用センターで試験を受けている。
(こゆるぎ)