SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol.15, No.6, December. 2006

4.LIPA及びAMSCがHTSケーブルプロジェクトを開始!


  この度、ロングアイランド電力当局 (LIPA)は、定格138 kV-920 AのHTSケーブル建設プロジェクトを開始する鍬入れ式をNY州ホルブルック市において開催した。600 m長のケーブルは、アメリカンスーパーコンダクター社(AMSC)から供給された159.8 km長の1G HTS (Bi系線材)を用いて建設されつつある。本プロジェクトのトータルコストは46.9 Mドルである。最初の試運転期間後、ケーブル・システムの性能および経済的評価をした後に、LIPAは新しい超伝導ケーブルを当系統の永久的施設として保持し、当ケーブルの運転の責任を引き受ける計画を立てている。(Superconductor Week誌2006年9月4日号, Vol.20, No.18 )  LIPAケーブルは、2007年早期に設置され、送電を始めるスケジュールになっている。本ケーブルは現在製作の過程にあり、冷却システムはまもなく立ち上がり1~2ヶ月中に運転に入る予定、とAMSC社は云っている。本ケーブルは今年末までには地中に設置され、試験検査は来年3月に行う計画である。

 AMSC社は更なるコスト増加や期日の延長は予想していないと云っている。当初の検査終了日はサイト変更、ケーブルの設計変更などを含むいくつかのファクターにより延期になった。昨年、DOEはLIPAケーブルプロジェクトの全体予算を増やすことに同意し、新たに8.3 Mドルを追加支出した。この新たなDOE資金はケーブルプロジェクトの50対50のコスト負担方式の1部分である。従って、プロジェクトパートナーもまた追加の8.3 Mドルを彼ら自身の資金から当プロジェクトへ支出する必要がある。  LIPAは、HTSケーブルプロジェクトに対する主催者側の公共事業体であり、サイトエンジニアリングと製作、さらにケーブル・システムの設計と試験のためのガイドを供給している。AMSC社は主契約者であり、プロジェクトの管理と技術情報を担当すると共にケーブル用のHTS線材を供給している。Nexans社は開発技術、ケーブル製作を担当し、ケーブル、ケーブル・クライオスタット及び端末装置の品質管理を請け負っている。Air Liquide社は極低温関係のパートナーであり、冷凍システムの修正変更、システムエンジニアリング、設置関係の支援を担当している。                               

                               

 (こゆるぎ)