｢飛行機搭載型重力グラジオメータは、石油及び鉱山会社に詳細な構造的情報をすぐ取得する手段を提供する｣とARKeX社常務取締役のKitty Hall氏は語った。当システムには、1日で数百平方キロメートルの地域を網羅できることが期待されている。EGGシステムはまた、環境的搊傷を与えることなく山やジャングルのような近づき難い地勢上の調査を実行するのに使われる。これらの地域では、伝統的な地震性のテクニックは使用困難であり、実施するのに莫大な費用がかかる。

EGGシステムは他のグラジオメータ測定装置と比較して一桁上の感度と解像力を有していると、ARKeX社は述べている。同社は、オックスフォード社が特許取得済みの測定技術とARKジェオフィジクス社占有のソフトウエアーを利用しており、また両社から引き抜いた上級の技術及び管理職スタッフを雇用している。EGG装置は、液体へリウム貯蔵容器中で4.2 Kの温度で作動し、SQUID回路で浮上・制御された標準試験質量を使用する。

ARKeX社は、自社最初の重力グラジオメータによる探査を2004年の早い時期に行う計画であり、2005年の後半にEGGを導入する予定である。その間、同社は重力グラジオメータのデーター処理と翻訳の専門知識を、顧客の石油及び鉱山会社に提供する計画である。

ARKeX社は、2004年の第4四半期中にロッキード社から新しい全テンソル重力グラジオメータの搬送を受けると発表した。自社の製品提供を拡張しながら、同社はロッキード社のグラジオメータを組み込んで、先進的ノイズ低減能力を持つ全テンソル・グラジオメータシステムを開発する計画である。測定器感度とノイズ低減は、グラジオメータのデータから得られる地勢的解像力を最大化するために決定的に重要である。

最初の資金公募に於ける400万ポンド(~740万ドル)は、スコットランド・エクイティ・パートナーとRWEダイナミックスとによって、成功的に共同推進された。両社は各々150万ポンドを投資した。その他の投資者には、ノバ技術パートナー、Eurovestech Plc.とオックスフォード社創始者のSir Martin及びLady Audrey Woodが含まれている。

オックスフォード社からARKeX社へ重力グラジオメータ・ビジネスを移管する一部として、オックスフォード社は20万ポンドの投資をした結果、ARKeX社発行普通株式の24%を所有するにいたっている。オックスフォード社社長のAndrew Mackintosh氏は、「これは、我社のスピンアウト投資に小さいが重要なポートフォリオを付け加えるものである。《と述べている。

ARKeX社は、石油及びガス会社と共にダイヤモンド鉱山及び防衛産業のような他の領域から利息を受け取っており、その領域では本技術の可能性のある応用で地下構造の検出と船舶及び潜水艦用航行システムが含まれるかもしれない。スコットランドEquity Partners’ Energy Related Technology Group常務のDavid Sneddon氏は、「これは、大きな潜在可能性を持つ我社にとって非常に魅力的な市場である。ARKeX社にとって石油及びガス分野の市場だけでも数億ドルに上る。市場の中では、本技術に密接にかかわるものは他にない。《と語った。

ARKeX社：石油探査のため、専門的情報処理とコンサルタントサービスを提供する会社。1986年に設立されたARKeX社は、重力及び磁気的情報処理と翻訳のヨーロッパにおける先進的提供者である。同社の製品とサービスには、世界的マルチクライアント報告、地震・重力・磁気データを共通翻訳するためのワークステーション用ソフトウエアーパッケージ、ウエブに基づくデーター・マネージメント・サービスなどが含まれる。

(こゆるぎ)