＜趣旨＞

21世紀におけるエネルギー、バイオ、情報、交通等のキーテクノロジーとして研究開発が進められている超伝導は、基礎物性、材料、応用等の諸分野から総合的な科学技術を形成しております。本研究会はこれらの諸分野間の円滑な連携を図り、研究の振興に資するよう努めて参りました。わが国では基礎から応用までの各方面で多くの研究者、特に、若手研究者が国際的にも注目される活躍をしており、今後、超伝導をベースとした新しい産業の立上げが期待されています。従って、若い研究者が自身をもって研究を推進し、超伝導分野が健全な発展を続けられるような雰囲気作りが、多面的な角度から必要と考えられます。

一方、超伝導は境界領域の学問であるため、既存の大きな学協会組織をもたず、そのためこの分野には専門的な学会賞・協会賞に相当するものが存在しておりませんでした。そこで本研究会は超伝導科学技術の研究において、以下の各観点から、この分野の振興にインパクトを与えた方々に対して、その努力と功績を顕彰したいと考え、超伝導科学技術賞を創設いたしました。

＜顕彰の対象者＞

1. 基礎研究において世界的なインパクトを与えた者

2. 応用開発において、マイルスト＊ンとなる高度な技術進展に寄与した者

3. 研究開発あるいは国内国際交流において、斯界分野の振興に大きな役割を果たした者

4. 賞の数は年間数件程度を基準とします。また、若い人、あるいは成果、技術としてそれぞれ未だ確立あるいは実用化の域に達していないものでも賞の対象として積極的に考えます。

＜賞の対象となる具体的な分野＞

1. 超伝導新物質開拓に関するもの

2. 超伝導基礎理論に関するもの

3. 超伝導基礎実験に関するもの

4. 超伝導材料(線材、バルク、薄膜、導体など)の高性能化に関するもの

5. 超伝導プロセス技術に関するもの

6. 超伝導の測定、評価、標準化に関するもの

7. 超伝導機器、デバイス、システム等、超伝導の用途開発に関するもの

8. データベースに関するもの

9. 超伝導研究推進に産業界、学会、官界、報道界などから貢献したもの

(功労賞に相当するものを含む)

各分野それぞれ1件とするものではなく、また、すべての分野に賞を設定するというものでもありません。

＜賞設定の目的＞

1. 強いインパクトのある研究に対する評価

2. 活発な若手への応援

3. 長年の功労者に対する感謝の表明

4. 企業の関連グル＊プに対する精神的支援

5. この分野の関係者の努力に対する精神的支援

＜授賞時期＞

授賞式は、超伝導科学技術研究会主催のシンポジウムの時に行います。

毎年度の第1回目のシンポジウムを目標に進めます。

＜授賞の伝達＞

受賞者には事前に連絡するほか、企業及び国公立研究所の場合には、授賞決定通知を社長、機関長宛てに伝達します。 また、授賞式での授賞内容説明は簡潔に止め、更に、授賞理由は(社)未踏科学技術協会超伝導科学技術研究会の機関誌に掲載します。

＜募集・応募の方式＞

自薦他薦を問いません。超伝導科学技術研究会に属する団体(担当者)、個人会員に推薦を依頼するほか、公募します。推薦依頼及び推薦提出先は審査委員会委員長とします。また、選考委員会内でも推薦可能とします。推薦理由の記述は比較的簡単なものとし、応募を容易にします。また、必要な場合には追加資料の提供を求めることができるものとします。対象者の国籍は問いませんが、日本国内での研究活動を賞の主たる対象とします。

超伝導科学技術賞候補者推薦書はhttp://www.sntt.or.jp/fsst/shou.htmlよりダウンロードできます。

推薦書の提出先：

社団法人未踏科学技術協会　超伝導科学技術研究会　賞審査委員会委員長宛

(〒105-0001　東京都港区虎ノ門 1-2-10　虎ノ門桜田通ビル 7階)

Tel:03-3503-4681, 　Fax:03-3597-0535

E-mail: fsst@sntt.or.jp

URL: http://www.sntt.or.jp/fsst/

＜推薦の締切＞

第9回超伝導科学技術賞推薦締切：平成16年12月10日 (金)