この賞は、米国の電気電子工学協会(IEEE)の超伝導評議会(CSC)が、超伝導の応用分野で長年に渡り顕著な業績を挙げたきた研究者を表彰するために設けた賞で、今後はASCが開催される毎に表彰が行われる。今回は太刀川先生を含めてD.C.Larbalestier教授(Univ. Wisconsin)、A.H.Silver博士(元TRW)、J.J.Stekly博士(Avco-Everett)、T. VanDuzer教授(UC Berkley)、M.Wilson博士(Rutherford Lab.)の材料、エレクトロニクス、マグネット分野の開発で世界のリーダー的役割を果たしてきた6氏が受賞された。太刀川先生は記念昼食会の席上、「私の業績は、もと在籍した金属材料技術研究所を始めとして、日米の多くの方々の協力あってなし得たものである。材料研究は、ここバージニアビーチが面している大西洋のように、広く深く無限の変化と可能性を秘めている分野である」との挨拶を述べられ、参加者から拍手を浴びた。
(戸叶一正)