SUPERCONDUCTIVITY COMMUNICATIONS, Vol. 8, No. 4, Aug. 1999.

19.第二回PASREG(バルク超電導体国際ワークショップ)
_岩手県盛岡市で


平成11年10月19日から22日

(PASREGはProcessing and Application of Superconducting (RE)BCO Large Grain Materialsの略である。)

 「超電導うきうきわくわく夢コンテスト」も同時開催

 国際PASREG委員会は、第二回PASREGワークショップ(バルク超電導体の基礎と応用に関するワークショップ:委員長田中昭二超電導工学研究所所長、実行委員長能登宏七岩手大学教授)を岩手県盛岡市の岩手大学一祐会館で平成11年10月19日から22日の日程で開催する。なお、第一回は平成8年にケンブリッジ大学で開催されている。欧、日、米で2年に1回定期的に開催する予定である。 バルク超電導体は超電導浮上で有名であるが、現在は商品としても世界中で販売され、世界各国でその実用化研究が進められている。現在は、非常に強い磁場が発生できることから、磁気断層撮影装置、資源回収用の磁気分離装置、励磁装置、強力磁気浮上装置の他、将来的には次世代型磁気浮上列車(リニアモーターカー)への応用が考えられている。

 また、本超電導ワークショップが日本で初めて開催されることを記念して、「超電導うきうきわくわく夢コンテスト」を開催する。「うきうき」コンテストは小中学生を対象とし、「わくわく」コンテストは高校生以上一般を対象としている。このコンテストは、研究者の固い頭ではなく、高校生や中学生などの柔らかい発想で、超電導浮上応用のアイデアを広く募集するもので、国際PASREG委員会のメンバーも、どのような面白いアイデアが登場するか期待している。

 超電導うきうきコンテストは、新日本製鉄と住友特殊金属の好意で、岩手県内の高校、中学生を対象に、バルク超電導体と高性能永久磁石をセットで貸し出し、浮上アイデアを募集する。また、超電導工学研究所盛岡研究所や子供科学館にも浮上セットを準備し、希望者には浮上実験が体験できるようにしている。

 実行委員の新日本製鉄の金子高之氏は「若い頭脳から、われわれの予想もしないバルク超電導体の使い方が出てくることを期待している。」また、住友特殊金属の山本日登志博士は、「永久磁石も、まだまだ面白い使い方があると思うが、特に超電導体との組み合わせは興味深い。磁石メーカーとしても興味津々。」と語っている。

 国際PASREG委員会日本代表の村上雅人超電導工学研究所第三研究部長は、「今回のコンテストは、バルクや磁石の個数の関係で、超電導うきうきコンテストは岩手県内の方を対象とさせていただいたが、超電導わくわく夢コンテストは、すべての人が対象なので、どしどし応募して下さい。また突拍子もないアイデアを期待してます。」と呼びかけている。

応募メ切は9月30日、
応募先は、超電導コンテスト事務局(吉岡順子、飯田和昌宛)岩手先端技術施設
 超電導工学研究所盛岡研究所
 〒020盛岡市飯岡新田3-35-2 電話019-635-9015 ファックス019-635-9017
なお、表彰は10月22日にワークショップの会場で行う。