より安価な代替製造法の一つは、粉末成形法である。粉末成形法では微細な金属またはセラミック粉末が金型の中で同時に成形・焼結され、最終形状に近く、僅かの表面処理だけで完成部品が得られる。一般に、このように製造された部品は、電気機関車用歯車のような応用に対しては密度と従って強度が十分ではない。
IAP社の新製造法では、金属粉末を導電性の容器に装填し、それを電磁コイル内に設置する。そして、高電流パルスを通電すると、磁気圧力波が発生して、当容器を圧し潰すと同時に、一瞬の内に粉末を圧縮して高密度部品を造り出す。IAP社は、この新製造法を、GMの電気機関車部門、Zenith焼結製品会社及びDelphiエネルギー・エンジン社との合弁会社の中で、NIST(National Institute of Standards & Technology)の先進技術開発プロジェクトから助成を受けて開発したものである。
今後、本製造法が発展し、スケールアップしていく中で、超伝導技術の導入が期待される。
(相模)