通常用いられるDCナノボルトメータのCMRRは交流のアンプに比べ1〜2桁高いことが普通であり、4端子法と電流反転法を用いたDC電気抵抗測定ではグラウンドの取り方に気をつければAC測定に比べてcommon-mode leakthroughの影響は小さくきると考えられる。しかし、ナノボルトオーダーの感度をもつ測定器が比較的安価に手に入るようになった今日、ツイストペア、シールドなどの実装技術とともにCMRRの問題も真剣に考える必要があろう。
カンタムデザイン社の供給するPPMS やMPMS SQUID磁束計は、高性能でありながら高度に自動化されているため広く研究機関に普及しているが、特に大学院初年度学生など、実験経験の浅いユーザーにとっては完全な「ブラックボックス」となってしまい、真の実験技術が身につかないとうという問題はかねてから指摘されていた。同社ではこのような学生を主な対象に、今後もtechnical bulletinを通じて「一般的な実験教科書には記載されていないような実験技術」について紹介していく予定であるという。このtechnical bulletinはカンタムデザイン社(日本支社Tel. 03-5954-8570)から入手できる。
このようなメーカーの供給する技術情報誌、カタログは他にもあるが、温度計測実装技術に関してLakeShore社カタログ、測定一般に関してケースレー社「高感度測定ハンドブック」(以上、東陽テクニカ扱いTel. 03-5688-6800)は参考になる。
ヒューレット・パッカード社(Tel. 03-3335-8947)も様々なアプリケーションノートを発行している。
(バウハウス)