このコンソーシアムには、EDF社、Alcatelケーブル会社、Oxford Instruments社、Hoechst社、オランダのナイメーゲン大高磁界研究所、及びフィンランドのタンぺール工科大学が含まれているという。プロジェクトの主目標は、閉サイクル冷凍機冷却により、6 Tの磁界を発生できる実証マグネットを製作することである。コンソーシアムでは、5年以内に商用機に連がる原型マグネットの製作を目指している。R&Dチームの計画によれば、今後の実験で、溶融鋳造法によるBi2212バルク、浸漬コーティングBi2212導体、極細多芯PIT法ツイスト線(Bi-2212、Bi-2223)等を試す予定になっている。
プロジェクトの目標としては、先ずMRI(核磁気共鳴画像装置)用、計測及び実験室用DCマグネットの開発であり、次いで1〜20 MJ容量のSMES(超伝導磁気エネルギー蓄積装置)用パルスマグネットの開発を挙げている。このように、当コンソーシアムは、ヨーロッパにおけるHTSのマグネット応用関連の開発センターになると考えられ、今後の進展を注目していきたい。
(高麗山)